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2011年5月18日水曜日

チームワークは必要か?理想のチーム像とは?

今日、面白いarticleをいくつか読んだので紹介。
技術者や研究職に身を置かれる方々には是非とも読んでいただきたいです。
あと、マネージメントや経営陣の方々にもお勧めです。


と、読んでみて確かにその通りだなと思う点が多々あった。
チームワーク、チームワークとよく言うが本当のチームワークって何なのか?
考えてみました。

 私が至った結論から先に言うと、
「チームワークは所詮手段であって、目標ではない。チームワークの目標は生産性をあげることである。
生産性があがらないなら、チームは必要ない。会社は生産性をあげるチーム作りに細心の注意を払わないといけない。」です。

 上3つのarticleに書かれていた内容を部分的に説明します。(注:私の解釈が含まれている可能性があります)
①環境は個人の裁量にまかせる
 世の中にはチーム内で力を発揮する人、一人で働くことで力を発揮する人など様々です。
研究によると、自分の好きな環境で働いた場合は、環境を強制された場合と比べ、83%も高いパフォーマンスを発揮したそうです。
 画一的なチーム管理に疑問符を投げかける良いデータだと思います。
個人プレイヤは個人で、チームプレイヤはチームで仕事をできる環境というものを会社は用意しなければならないと思います。

②1つの仕事は1人に責任を持たせる
 人は誰かが同じタスクをしている場合には、無意識のうちに自分一人でやっている場合より手を抜くらしいです。また、誰かと同じタスクをしている場合は、他の人はどうやってるんだろう?自分よりうまくやっているのかな?などと余計なことを考えてしまい集中力が落ちるそうです。

③強力なリーダーはチームをダメにする
 スマートな人が集まると良いチームはできません。なぜなら個人の知性とチームのパフォーマンスは直結しないからです。チームワークに必要なのはむしろEQです。
 また、強力な個性はパフォーマンスを悪化させます。チームの決定権を握った強力な支配者がいる場合はチームはうまく機能しません。

①②は大きく賛成。
③は部分的に賛成。確かにチームを活かすにはコミュニケーションスキルが必要。
ただし、コミュニケーションスキルだけ得意な(他は何の専門性もない)人が10人集まって何かcreativeなものが生まれるだろうか?No。チームには専門家とEQにたけた人、両方必要だと思う。
 強力な個性~~の部分は賛成。チームリーダーにはEQ力の高い人を選ぶべき。
”EQ=自己主張能力”と勘違いされがちだけど、本当のEQとは、記事にあるようにsocially sensitiveとかcommunally-mindedといった能力だと思う。
 おそらくすべての会社は、自己主張が強い人達をマネージメント層に採用していると思うけど、この研究結果を見て早く気付くべきだ。自己主張の強いリーダーはチームの生産性を落としているだけだ(会社に不利益をもたらしている)と。

以下、私の中の理想チーム像が満たすべき条件。。

・個人が独立して機能し、
・各個人が専門の分野を有しており、
・自分の担当領域においては自分が裁量権を持っており、
・コミュニケーションは、主に、他の領域の専門家であるチームメンバーに意見を求めることから構成される

この条件をみたすには、具体的に何をすればいいか?
 まず、Doerレベルの人は、自分が誰にも負けない専門分野を身につけることです。
それは、技術的なスキルでもいいですし、コミュニケーションスキルでもいいです。
この分野ならチームの誰にも負けないというものを作ることです。
 Managementレベルの人は、チームメンバーにもっと裁量権を持たせるべき。
資料を作ったら、課長に見せて、OKもらったら、部長に見せて、OKだったら、役員に見せて、・・・
こういうのは新人教育の場合以外は止めた方がいい。時間の無駄だし、個人の成長を抑制している。
 加えて、このような縦割り(ヒエラルキー型)の分業のコミュニケーションは、立場が上の人の自己満足に終わることが多く、どうでもいいことに言及しがち。
(例;ここのフォントはこの方がいいね。このシートのデザインだけどさ・・。ここの文章の表現だけどね・・。ここ図の色だけど・・。)
対して、横割りの分業(つまり個々の専門性を活かし、かつ、個々に裁量権を持たせた仕事配分)を行った場合、コミュニケーションは本質的なものになりやすい。
(例:プログラムの観点からはA案よりB案がいいのですが、DB構成の観点から見るとどうですか?)

 で、私の理想とするチームが身近なところにありました。
それはワンピースのルフィー海賊団です(なんとっ)。それぞれのキャラクターは誰にも負けない得意分野があります。そして、リーダーであるルフィーは、それぞれの専門家に適切な裁量権を与えています。
(ルフィーは、ナミの航海術に反対しませんし、サンジの調理方法に細かく口出ししません。)
 また、病人がでたらチョッパーに診断をお願いし、古代の文章が出てきたらロビンに教えを請う。これこそが専門性をベースにしたコミュニケーションだと思います。
 かつ、ルフィーは独裁的なリーダーじゃありません。どこか抜けているリーダーのもとでメンバーは、思い思いに自分の好きなことをやっているように見えます。そして彼らにはメンバーに対して絶対の信頼を持っています。
これこそ理想のチーム像では?

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