そもそもこの本を読み始めたのは、MCMCをどのようにベイズに適用するのかを理解するのが目的だったのだが、この章に来てようやくイメージができた気がする(9章からぼんやりわかり始めていたものが10章でしっかりと分かった)。この本を読む前までは、MCMCというのを最適化の手法のように勘違い(おそらくメトロポリス法が最適化手法の一つであるsimulated annealingに似ていたのでそう思ってしまったのかも)していた気がする。つまり最尤推定でやっているようにMCMCで対数尤度関数を最適化するパラメータを探すのだと勘違いしていて、それってどうやるのか全然わからない、っていうかわざわざそんなことする意味あるの?と悩んでいたのである。
しかし、MCMCを「ベイズ」に適用するので、やろうとしていることはパラメータの点推定ではなく、パラメータの分布推定である。パラメータの分布が分かれば、特定パラメータの周辺分布や、応答変数の信頼区間や、ある説明変数が応答変数に影響するかどうかなどの統計検定ができる。こういうことをやるためにMCMCを使うというのが分かると、あぁなるほどな〜と使い方(ベイズのモデルをMCMCで計算するという意味)をイメージできるようになった。
まえおきが長くなってしまったが、いつもの理解度をチェックするための確認リストを作っておく。
- 階層ベイズモデルとは?
- GLMMだと何が難しい?
- 階層事前分布とは?
- 超事前分布とは?
- ベイズ統計モデルで主観的な事前分布の使用を避けたい場合は、どのような分布を使えばよいか?
- 無情報事前分布と階層事前分布のどちらを使うべきかはどのように判断すればよいか?
- 大域的なパラメータと局所的なパラメータ
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