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2015年12月13日日曜日

ウィルコクソンの順位和検定

 2群のデータの差を検定するノンパラメトリック手法。以下のような場面で使う。
  • データが順位データの場合(5:とても満足、4:満足、3:普通、2:不満、1:とても不満のようなリッカート尺度など)
  • データが量的データだが、正規性を仮定できない場合

例題1
東京と大阪の住人を無作為に8人ずつ選んで、内閣支持に関するアンケートを行った。
5: 支持する、4:やや支持する、3:どちらとも言えない、2:やや支持しない、1:支持しない
以下の結果から、東京と大阪で内閣に対する意見は異なっているか検定せよ。

東京大阪
43
33
31
25
12
35
41

データがリッカート尺度で与えられるため、ウィルコクソンの順位和検定を用いる。
> wilcox.test(c(4,3,3,2,1,3,4), c(3,3,1,5,2,5,1))

 Wilcoxon rank sum test with continuity correction

data:  c(4, 3, 3, 2, 1, 3, 4) and c(3, 3, 1, 5, 2, 5, 1)
W = 25.5, p-value = 0.9475
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0
p値 = 0.9475なので、 帰無仮説は棄却できない。
よって東京・大阪で有意な差があるとは言えない。

例題2
ある新薬の効果を試すために被験者8名を集めた。
まず8名のγ-GTP値を計測し、その後2ヶ月新薬を服用してもらい、2ヶ月後γ-GTP値を再計測した。
結果は以下のとおりである。
新薬に効果があるかどうかを検定せよ。

被験者番号投薬前投薬後
110095
2110100
3120105
4130110
5135120
6140145
7220170
8250195

まず検定対象の分布に正規性があるかどうか確認する。
> shapiro.test(c(100, 110, 120, 130, 135, 140, 220, 250))

 Shapiro-Wilk normality test

data:  c(100, 110, 120, 130, 135, 140, 220, 250)
W = 0.81118, p-value = 0.03766
すると有意水準5%で投薬前のデータは正規性を持たないことが分かる。

正規性が仮定できないため、パラメトリック手法であるt検定は使うことができない。
よって、ノンパラメトリック手法であるウィルコクソンの順位和検定で検定する。
今回は同じ被験者の投薬前と投薬後の比較をするため、pairedオプションをTrue(群間の対応あり)にする。
> x_before <- c=""> x_after <- c=""> wilcox.test(x_before, x_after, paired=T)

 Wilcoxon signed rank test with continuity correction

data:  x_before and x_after
V = 34.5, p-value = 0.02471
alternative hypothesis: true location shift is not equal to 0
上記の結果から、有意水準5%で新薬に効果ありと言える。

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