そのような場合は、フィッシャーの正確確率検定を使う。
例題1
高校生の携帯電話所持状況についてアンケートを行った。
以下のアンケート結果から、男女で携帯の所有状況に差があるかどうかを検定せよ。(有意水準は5%とする)
持っている | 持っていない | |
男 | 17 | 3 |
女 | 15 | 5 |
> fisher.test(matrix(c(17, 3, 15, 5), ncol=2, byrow=T)) Fisher's Exact Test for Count Data data: matrix(c(17, 3, 15, 5), ncol = 2, byrow = T) p-value = 0.6948 alternative hypothesis: true odds ratio is not equal to 1 95 percent confidence interval: 0.3011853 14.0494273 sample estimates: odds ratio 1.859142p値が0.6948となるため、 帰無仮説は棄却されない。
よって、男女で有意な差があるとは言えない。
因みに同じ問題をカイ二乗検定で検定すると、以下のように有意差ありと判定されてしまう。Rは以下のように「カイ自乗近似は不正確かもしれません」と警告を出してくれるので親切。
> chisq.test(matrix(c(17, 3, 15, 5), ncol=2, byrow=T), correct=F) Pearson's Chi-squared test data: matrix(c(17, 3, 15, 5), ncol = 2, byrow = T) X-squared = 0.625, df = 1, p-value = 0.4292 警告メッセージ: chisq.test(matrix(c(17, 3, 15, 5), ncol = 2, byrow = T), correct = F) で: カイ自乗近似は不正確かもしれません
問題2
血液型ごとにお酒が好きか嫌いかのアンケートを行った。
以下のアンケート結果から、血液型によってお酒の好き嫌いに差があるかどうか検定せよ。(有意水準は5%とする)
好き | 嫌い | |
A型 | 25 | 15 |
O型 | 23 | 7 |
B型 | 18 | 2 |
AB型 | 5 | 5 |
> fisher.test(matrix(c(25,15,23,7,18,2,5,5), ncol=2, byrow=T)) Fisher's Exact Test for Count Data data: matrix(c(25, 15, 23, 7, 18, 2, 5, 5), ncol = 2, byrow = T) p-value = 0.05008 alternative hypothesis: two.sidedp値 = 0.05008なので、 帰無仮説は棄却されない。
よって血液型に有意な差があるとは言えない。
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