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2012年6月4日月曜日

読書「ノルウェイの森」

  ノルウェイの森を読んだ。人の死、家族、性の描写というのは文学の共通テーマなのかなと思った。最後の方は電車の中で泣きそうになるのを堪えて読んでいた。

  登場人物の中では永沢という男が好きだ。あのストイックさと精神的な強靭さはすごいなと。彼が語る「労働と努力の違い」が印象的だった。曰く、世の中の大半の人間は努力をしていない。彼らは労働はしているが、努力はしていない。努力というのは主体的に目的的になされるものだと。

  加えて、「誰にも理解されたいとは思っていない」という部分は自分も共感できた。人は人で、自分は自分。人がどう評価するかよりも、自分が自分の行動をどう評価するかを大切にする。人からの評価はあまり気にしない。もちろん尊敬する人や、信頼している人の評価や助言は聞き入れるが、それ以外は自分の信条と異なっていれば相手にしない。とか言いつつも、それは自分の中の理想像であって実は周りの同僚や上司の評価をしてしまうときもある。彼のように強い人間になるためには、やはり彼自身がやっているような日々の反復的な努力・自分磨きが必要だと思う。

  主人公のワタナベが愛読している「グレート・ギャツビー」が気になるので、これ読んでみようと思う。あと「ライ麦畑」も。この辺は社会人の嗜みとして抑えておくべきだと思う。


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