仏教(テーラワーダ仏教)の教えがいろいろと書いてあります。人生に迷ったとき、心配ごとが尽きないとき、心を鍛えたいとき読むと心がスーッとします。仏教と聞くと、宗教で信仰染みた如何わしいものだと思っていましたが、テーラワーダ仏教は大変論理的で科学的です。「神様に祈っても何も解決しない。問題を解決したければ自分で動け。」という姿勢で教えを説きます。
いろいろなことが書いてありましたが、特に印象に残ったのは「今を生きろ」ということです。人間は過去や未来を変えることはできない。大切なのは今ですと。作者が講演会で話をするとき、以下のような質問をするそうです。
「皆さんは今悩み事がありますか?」
すると、みんな「たくさん悩みがある。」と答えるそうです。そこでもう一回、
「それでは、今この瞬間どうにも耐えられない我慢できない苦痛、悩みがありますか?」
すると、みんなそれは無いと答えるそうです。そして作者はこう続けるそうです。
「あなたが生きているのは"今"この瞬間です。人生は、”今”の積み重ねです。"今"現在具体的な悩みや苦痛がないなら、この先も大丈夫なはずです。」と。
人間の悩みの大半は、変えることのできない過去に対する後悔や、悩んでも仕方のない将来の不安です。終わったことは終わったこと。将来問題が起こったら起きたときに対応すればいい。自分たちにできるのは今を生きること。今を楽しんで、今できることを自分たちの出来る範囲でやっていればいいのです。
人間の心というのは本来汚いもので、自然に良くなるということは無いと思います。私自身、この本を読んで自分の心が汚れていて、そのせいで自分は不幸になっていると確信しました。心を鍛えたいです。
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